「ビットコインがエルサルバドルの法定通貨になるかもしれない」というニュースが出ているので、今回はこの話題について解説していきます(僕としては、かなり衝撃的なニュースです…!)。
- ビットコインが法定通貨になれるわけないだろ
- よくやった!ついに新しい時代の幕開けだ!
- ビットコインの価格にどう影響するんだろう?
こういった意見が飛び交う中、僕たちはこのニュースをどう捉えればいいのか?
一人の日本人という観点から、この記事で掘り下げていこうと思います!
エルサルバドルがビットコインを法定通貨にする法案を提出
エルサルバドルは、中南米に位置する国です。
このエルサルバドルという国がまさに、ビットコインを法定通貨として使おうと考えているのです。
日本に置き換えて考えると、僕たち日本人の使っている「日本円」がビットコインに代わってしまうようなものです。
いやー、正直意味わからないですよね(笑)
僕はこのニュースを聞いて、「そんなのあり得ないでしょ!」って率直に思ってしまいました……。
- 「来年から日本円が使えなくなるので、今からビットコインに両替しておいてください」
いきなり政府からそんなこと言われたらどうですか?
そんなの戸惑う人が大半というか、僕なんかは戸惑うを通り越して、ぶつぶつ文句を言いながらあたふたとムダにお金の移動をしてしまいそうです(笑)
ですが、そんな驚くべきニュースが2021年6月6日の朝に発表されたのです。
- 『エルサルバドル大統領、ビットコインを国の通貨として認める法案を提出』
というニュースです。
少なからず、世界中に動揺が広がったんじゃないかと思います。
エルサルバドルはなぜビットコインに注目したのか?
ではなぜ、エルサルバドルはビットコインに注目したのでしょうか?
エルサルバドルがビットコインを採用した一番の理由は、「国の経済を立て直すため」と言われています。
エルサルバドルは経済的に恵まれているとは言いがたく、約7割の国民が銀行口座やクレジットカードを持っていないそうです。
そもそも、エルサルバドルに独自の通貨はなく、今の法定通貨は「米ドル」です。
米ドルはインフレのリスクがあると見られており、このリスクを回避する手段としてビットコインへ注目したわけです。
(※インフレとは、通貨の実質的な価値が減ってしまう現象のこと。米ドルの価値が落ちても、『ビットコインを持っておけば資産が守られる=インフレのリスクを回避できる』という考え。)
とはいえ、ビットコインが国の通貨として正式に認められたわけではなく、まだ「法案が出されただけ」という段階です。
出されただけの段階ですが、こんな法案が出てくるのは世界初のことであり、世界中がニュースの行方に注目しているようです。
ビットコインは法定通貨として成り立つのか?
ここでひとつ、シンプルな疑問がわいてきます。
- 「ビットコインって、そもそも法定通貨として成り立つものなのか?」
これに関しては率直に、すべてのお金をビットコインに切り替えるのは難しいと思います。ビットコインはネット上だけに存在するお金なので、スマホやパソコンといった端末がないとやり取りができません。
さらに、ネット環境の悪い場所だとビットコインの送金すらできない場合もあります。
そのため、「今まで使っていた米ドルと、ビットコインを使い分ける」という形が現実的だと思います。別に、米ドルを使ったからといって不具合があるわけではないですから。
それに、米ドルが使えなくなったら国民のみなさんも混乱してしまう可能性があります。あくまでビットコインは、米ドルのインフレリスクを避けるための手段です。
では、米ドルとビットコインを使い分けるのは可能かというと、仕組み上はムリではないと思います。
給料をビットコインで支払ったり、店での支払いにビットコインを使ったり……。こういった事例は、すでに他の国でも行われているからです。
ただ、実現するまでにはそれなりの時間がかかるのではないでしょうか。国の法定通貨となれば、他国とのやり取りにも影響が出てきますしね。
たとえば、アメリカとの取引の際に
- 「明日からビットコインが法定通貨になるんで、アメリカからの輸入品はビットコインで支払いをします」
と、宣言されたらどうでしょう。
いきなりそんなことを言われても、アメリカの立場からすると混乱するだけですよね?
こういった混乱を避けるためにも、もし実現するとしても多くの議論を重ねたうえで進んでいくと考えられます。
ビットコインを法定通貨にする上での気になるポイント
個人的に、「ビットコインは値動きが激しいのに、法定通貨として成り立つのか」が気になっています。
ビットコインは、一日で5~10%くらいの値動きをするのが日常のことです。バブル相場の時期には、1日で20%以上も値動きすることもありました。
それこそが、ビットコインで稼ぎやすい理由でもあるのですが…。法定通貨として成り立つのかどうかは疑問です。
それとも、こういった「国がビットコインを使う事例」が増えると、値動きが小さくなったりするんでしょうか?
こればっかりは、先が読めません。
エルサルバドルへは多くの国から反対意見が出ると予想しています。ですが、もし可決されたら、他の国々もこぞってビットコインを使い始めるかもしれませんね!
まとめ
「エルサルバドル大統領、ビットコインを国の通貨として認める法案を提出」というニュースは、お金の在り方が大きく変わるターニングポイントかもしれないと考えています。
ビットコインが法定通貨となれば、イヤでもみんながビットコインへ注目します。ネットが苦手でビットコインを触ったことのない人も、やがて使い始めるかもしれません。
もしエルサルバドルで今回の法案が承認されたら、そこから先の流れは早いと思われます。なぜなら、インフレのリスクを恐れている国は、他にも多く存在しているからです。
多くの国々が、ビットコインの承認に向けて動き出すのではないでしょうか。
今回のニュースがどういう形で決着するのか?
エルサルバドルとビットコインの行く末を、じっくり見届けていきたいと思います!